ハラスメント研修に力を入れている企業の続報。

マネージャーなど管理職に対するハラスメント研修はもちろん大切だが、この企業では、各地に散らばある事業所にも担当者が赴き研修を行う。

ハラスメント抑止のため管理職者クラスに研修を行うことは大切だが、今の日本の現状では、そこかしこで既に発生しているというのが不幸な現実だ。

そして被害者となる可能性のある社員(オレオレ詐欺と一緒で誰もが被害者になる可能性がある)にハラスメントにあったら『毅然とした態度を取れ』『相談窓口に相談しろ』と言っても、それができないから問題がになっている。

ハラスメントとはどうゆう状況か、そしてもし自分にそれが降りかかったり、周囲にそういった事態が発生したら、どうしたら良いのか現実的な対応や心の持ち方をアドバイスする方が実効的だ。

ハラスメントがあった場合、被害者によくある傾向は

・自分が我慢すればよいと思っていたから、我慢していた

・自分に落ち度がある(スキがある、毅然とした態度を取れない、成績が悪い・・・)から仕方がないと思っていた

・事を荒立てたくない。加害者は家族もいるので、懲罰は辞めて欲しい、行為をやめてくれればいいなどなど

こういった加害者の行為が、却ってハラスメントを助長し、見えにくくし、二次被害に繋がったり、更には次の被害、エスカレートした行為に及ぶことがある。

従来の法律、判例の解説、被害にあわないためのノウハウでは、対応できないと感じたプロジェクトメンバーが分かりやすい資料を作成した。監修する立場で参加していても、目から鱗的な発見がある。

今日は、プロジェクトメンバーが回れない事業所に赴き研修を実施したが、事業所の雰囲気やハラスメントへの関心の高さが分かり面白い。

 

今回はここまで踏み込まなかったが、マズローの五段階欲求説というモチベーション理論がある。

今や古典と言われているが、人間の欲求は5段階のピラミッドで一番下になるのが「生存」欲求、生きるか死ぬか、そして次が「安定」欲求、一つずつ欲求が満たされると次の欲求へ、社会的欲求、承認欲求、自己実現の欲求へと推移するという説だ。

ハラスメントのある職場は、最悪の場合は「生存」欲求が満たされない、健康で安定的な環境にいたいという「安定」欲求も満たされない、つまり、基本となる欲求が満たされないで、仕事ができるかということである。

もちろん組織への忠誠や家族愛などの「社会欲求」が満たされないケースもあり、自信や達成感といった「承認欲求」へも繋がらない。

「仕事のやりがい」だの「自己実現」だの仕事からそんなものが得られると言って、ハラスメントが行われていれば、その企業はそれだけでブラックである。